ファイル形式

TXT - プレーンテキストファイル

TXTはテキストだけで構成されます。書式設定も独自のメタデータも持たないため、最も耐久性の高い文書形式となっています。

.txt

TXT ファイルは、文字が順番に並んでいるだけのものです。太字もフォントもページサイズも埋め込み画像もヘッダーもなく、あるのは入力した文字・数字・句読点と改行だけです。その「何もない」ことこそが、この形式の価値です。40 年前に作成されたプレーンテキストファイルでも、今日あらゆるオペレーティングシステム上のどのエディターでも開くことができます。これは他のどの文書形式にも言えない特長です。

TXT がテキストを保存するしくみ

TXT ファイルが正しく読めるかどうかは、ファイルの外側で決まる 2 つの「見えない」要素に左右されます。

1 つ目は文字エンコーディング(文字コード)です。これはディスク上のバイト列を画面上の文字に対応付けるための表です。UTF-8 は現在主流の方式で、すべての文字体系を扱えます。古いファイルは Windows-1252、ISO-8859-1、Shift_JIS など、地域ごとのエンコーディングで保存されていることがあります。プレーンテキストファイル自体はどのエンコーディングを使っているかを示さないため、プログラム側が推測する必要があります。この推測を誤ると、本来 é であるべきところが見慣れた é になってしまいます。ファイルの先頭にバイトオーダーマークと呼ばれる短い印を付けてエンコーディングを示す場合もありますが、これは必須ではなく、好まれないこともあります。

2 つ目は改行コードです。Windows は行末にキャリッジリターンとラインフィード (CRLF) を続けて使い、macOS と Linux はラインフィード (LF) のみを使います。これらが混在すると、ファイルが 1 行につながってしまったり、各行末に余計な文字が表示されたりします。

TXT ファイルには途中で壊れたり圧縮されたりするような構造がないため、転送エラーがあっても形式としては最も壊れにくく、おおむねそのまま残りやすい形式です。

TXT に含まれるメタデータ

何もありません。これが正直な答えであり、同時に興味深い点でもあります。

プレーンテキストファイルにはコンテナーもヘッダーもなく、著者名、タイトル、作成日時を書き込む場所もありません。TXT についてメタデータレポートが伝えられる情報は、すべてファイル外部から得られるものです。ファイルを保存しているファイルシステムや、バイト列そのものの解析から分かる、ファイル名、バイト単位のサイズ、OS が記録した更新日時、検出されたエンコーディング、改行コードの種類、文字数や行数といった情報です。

文書からどのような情報が漏れるかを気にする人にとって、プレーンテキストは最も安全に送れる形式です。うっかり残してしまう著者名フィールドもなく、編集時間やソフトウェアのバージョン、以前の版のサムネイルもありません。ファイル内に見えているものが、そのファイルに含まれているもののすべてです。

同時に、ファイルシステムのタイムスタンプが唯一の「日付」情報であり、ファイルをコピーするとその多くが書き換えられてしまうということでもあります。テキストファイルがいつ書かれたかという日付が重要な場合は、その日付をテキストの中に記録しておいてください。

TXT を使うべきとき

メモやログ、設定ファイル、他のアプリで処理する予定のデータ、数十年後でも読めていてほしいものにはプレーンテキストを使いましょう。言葉そのものがすべての目的である場合に、適した形式です。

見出しや表、画像、改ページが必要になった時点で、TXT は不向きになります。ファイルを読みやすいまま軽い構造を付けたいときは Markdown を、文書に本格的なレイアウトが必要なときはワープロ形式を、すべての閲覧者にまったく同じ見た目で表示したいときは PDF を選んでください.